地球における文明は、古代から必ずアルコールの文化を伴います。どのようにして人生を楽しく過ごすかが、文明を作り出した人類の大きなテーマの一つになっています。

このサイトでは、日本の文化の一つである日本酒について書いています。日本酒の中でも、「米と米麹、水だけから作った純米酒」にこだわっています。

「日本酒紀行」では、自分が味わった日本酒のエピソードや味・香りを記載しています。山形県に住んでいたころに、200人ほど参加する日本酒の利き酒大会がありました。全問正解者は2名のみで、その一人が私でした。少しだけ日本酒の味覚には自信があります。

「お酒と健康」では、お酒、アルコールが健康に与える影響について記載しています。内科専門医で、健康に関しては少しだけ専門家です。アルコールに関する研究に没頭した時期もあります。

「お酒のトリビア」は、宴会の席で紹介するとニヤリとされ、その場が楽しくなるような話題を書いたつもりです。ちょっとお堅い内容も多いですが、ご利用いただけると嬉しいです。

ときどき「美味しい日本酒を教えてください」と質問されることがあります。
美味しいの価値観は個人々々で大きく異なりますので、「美味しい日本酒とは?」という質問は「美味しい和食とは?」と同じくらい幅が広過ぎる質問なので返答に困ります。

相手の好みを考えながら、お勧めの純米酒をお答えするという案もありますが、これも難しいです。なぜならば、お酒を飲むときの環境によって、美味しい純米酒は変わるからです。落ち込んだ日の冬の夜に一人で飲むときと、夏の日に友人と楽しく飲むときでは、好みのお酒の味はもちろん異なります。

逆に純米酒の側も変化します。冷酒で飲んだときと、ぬる燗で飲んだときでは全く異なるお酒のように感じることは多々あります。また、濃いめで脂っぽいつまみと一緒に飲むときと、ほぼお酒だけで飲むときでは、感じ方が大きく異なります。

同じメーカーの同じお酒であっても、造る年によって味は変化します。また、熟成する期間によっても風味は大きく変化します。そう考えると、自分の環境、お酒の状態、つまみの種類といろいろな要素が組み合わさって、目の前のお酒を感じ取ります。まさに一期一会ですね。