西野金陵「月中天生酒 夏酒」香川県琴平町

再び香川県の西野金陵のお酒です。今回は、月中天です。それも生酒で、季節限定品です。そんなこともあり、夏酒と命名されています。6月も下旬に入り、ムシムシと暑い日が続きます。当家でも夜はときどきクーラーを使う日が増えてきています。こんな夜は冷たいビールが定番ですが、冷たい生酒も最高です。

「月中天」の由来

西野金陵は、香川県琴平町にある1779年創業の歴史ある酒蔵です。「金陵」は、江戸時代儒学者頼山陽先生が琴平を訪ねた折にこの地が中国の古都金陵(代々帝王発祥の地南京)を思わせるものがあるとして琴平の地を金陵と呼んだのに由来する命名です(酒蔵のHPより)。

銘柄名の「月中天」の由来ですが、「壺中天」からの引用です。「壺中天」は壺の中の世界の意味で、俗世間とは異なる世界(美酒佳肴に満ちた世界)が壺の中に広がっているという中国の話から生まれた言葉です。お酒を飲むときは、俗世を忘れて別世界に行ったような気分で楽しむという意味も含まれています。

月中天は、「月夜にお酒を楽しむ」という意味のようですが、私の個人的な解釈では、月を眺めながら、月で生活しているウサギさんと宇宙のお話をしている感覚で、日本酒を楽しむということになります。

純米生酒

生酒は火入れをしないために、商品の安定のためには「醸造アルコール」を添加することが当たり前と思っていました。

ところが、今回の月中天は、純米生酒です。添加物なし、加熱なし、100%おこめジュースのような感覚です。果物のジュースだと、かなり付加価値がでてくる設定です。

アルコールは15度とやや高めです。

原料の「さぬきよいまい」は、大粒で、玄米タンパク質含有量が低いことが特徴です。即ち、精米歩合が高くてもタンパク質成分が少なめになります。そのために月中天純米生酒は精米歩合 70%ですが、すっきりとした味わいになっているように思います。

勝手に日本酒品定め(冷)

色は、無色透明です。
味は、
甘み 4 うまみ 4 渋み 1 酸味 3 苦み 2 コクボディ 4 (5段階評価)。濃厚で、少し甘めの飲み口でが、冷たいので気になりません。かえってちょうど良いくらいです。精米歩合が70%と高めにして、濃厚さを作り出していると思われます。
香りはよく熟したメロンがほんのりとします。

お供の料理:脂控えめは白身の刺身がよさそうです。

勝手に日本酒品定め:ぬる燗編

続けて、レンジで20秒、ぬる燗です。生酒のぬる燗は??とトライしてみます。

味は、
甘み 4 うまみ 4 渋み 1 酸味 2 苦み 2 コクボディ 4 (5段階評価)。生酒は冷やしてという先入観があるためかもしれませんが、温かくするとちょっとくどい感じになります。

このお酒は冷が美味しいです!

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